HUVの特徴
UV印刷のメリットを省エネで
- ハイブリッドUVとは
- ハイブリッドUVとは、改良型のUVインキを使用し、UV装置をダウンサイジングした新設計のUV印刷システムです。紫外線照射により瞬間的に硬化するUV印刷の特長は変わりなく、NONVOCインキやパウダーレスなどのUV印刷の利点もそのままです。但し従来のUVでは強力なランプのための大きな消費電力や発生するオゾンを排出するための大掛かりな機構が必要でした。
ハイブリッドUVは、低いエネルギーで反応・硬化する新しいタイプのUVインキを使用しているためランプの数や消費電力を減らせ、また紫外線の短波長域をカットしているためオゾンも発生しない、環境負荷の少ないシステムです。
- インキの組成
- UVインキは顔料・樹脂・樹脂の素・開始剤等でできています。樹脂の素(モノマー・オリゴマー・プレポリマー)が重合してポリマー(樹脂)化することで乾燥・硬化します。油の酸化重合で乾燥硬化する通常の印刷インキとはまったく異なるシステムです。もともと成分中に溶剤を含んでいないことから次の特長があります。
- 環境性能
- 溶剤を含んでいないため、溶剤の主成分であるVOCも含んでいません。環境にやさしく、工場内の環境も向上しました。
また当社では、原料に植物由来の成分を使用することで植物油インキマークを取得した製品を使用しています。これにより従来のUVインキの課題であった古紙リサイクル時の脱墨性も向上しました。
- 用紙対応力
- 通常の印刷では、乾燥の早い紙、遅い紙があります。コート紙などの平滑性の高い紙は微細な隙間構造を持つため毛細管現象の浸透圧力が高く、上質紙などの平滑性の低い紙は隙間が大きいため浸透圧力が低く、溶剤の吸収に差があります。溶剤の吸収が悪いとインキが乾きにくく、余分な乾燥時間が必要となり、裏付きの恐れもあります。しかし、UVインキは溶剤の吸収が必要ないため、用紙による乾燥の差はありません。これにより、従来のオフセット印刷では、乾きの悪さが指摘されていた上質紙や特殊紙(ユポ、トレペなど)においても印刷機から出たときには乾燥しています。
- 色調変化なし
- 通常の印刷の場合、印刷直後と数時間後では色・ツヤがドライダウンにより変化し、特にマット系の紙では顕著です。UV印刷では瞬間硬化でドライダウンがないため、印刷直後の色が製品の色です。このため色見本とのマッチングもより高い精度で行えます。また、いわゆる「インキが沈む」タイプのマット系の紙ではドライダウンで彩度を失いがちですが、UV印刷では色の再現性が向上します。
- 印刷濃度に注意
- 紫外線の照射でのみ乾燥するため、印刷終了時に乾燥していない場合、時間がたっても乾燥しません。またインキ内の顔料(特に墨・藍)は紫外線を吸収するためインキの硬化を阻害する要因になります。これは、標準濃度(CMYKの合計値350%以下)で印刷する際にはほとんど問題にはなりませんが、標準濃度よりも濃度を上げて印刷する場合には注意が必要になります。もし乾燥が不十分な場合は用紙面に近い部分が柔らかいままになるので、印刷面にテープを貼って剥がしたり(下の動画を参照)、爪で擦ることで確認できます。問題がある場合は、印刷速度を落とし紫外線の照射時間を延ばすことで対応します。
- パウダーレス
- 裏付き防止に必要だったパウダーが不要になりました。製品のザラつき感や、機械内部に溜まったパウダーの落下や飛散が原因の製品不良を防止できます。
- 加工時のトラブルを防止
- 断裁時は強い圧力がかかるため、仕上がりライン上に濃い絵柄があり、乾燥が不十分だと裏付きが起きることがあります。UV印刷ではその不安がありません。またパウダーレスのため、折・綴加工でもパウダーによる滑りが原因の製品不良を防止できます。 インキ皮膜が擦れに強いので、加工ラインでの傷もつきにくくなっています。ただしインキ皮膜が若干硬いため断裁枚数を減らす等の対策が必要です。
- UVランプ1本
- ランプ1本を使用し、交換の目安は1500時間です。通常のUV印刷機では同様のランプを4本使用します。
- スピードアップ
- 従来は片面の印刷後、インキの乾燥を待って反対面の印刷を行っていました。乾燥の早いコート紙でも4時間、紙によっては一昼夜置いてから裏面を印刷し、さらに乾燥を待ってから加工しなくてはなりません。UV印刷では乾燥待ち時間はゼロなので、両面印刷なら乾燥時間×2の時間短縮になります。
- 従来のUVに比べてツヤが向上
- インキが瞬間硬化するため、油性に比べてインキ表面の平滑性に多少の差(レベリング図参照)がでます。ただしインキの改良により、以前のUV印刷に見られたような低光沢感はありません。またミクロン単位の凹凸なので印刷スピードを落とすだけでもある程度解消します。当社のUV機は5色機のため、4色印刷の場合は5胴目を通過する間もレベリングが行われツヤ感があります。
